老後は…

 昨日の往診…、二週間に一回定期的に伺っている95歳の男性の独り暮らし。

 最近、往診の日を忘れて出掛けてしまったり、鍵を持っているのに開け方が分からなくて家に入れなかったり、一人で暮らすのはもはや限界なのに、「ヘルパーなんていらない!絶対に施設には入らない!」と頑固に拒み続けていて。

 毎回、訪問する度に「何か起こっていなければ良いけど…。」と不安な気持ちで伺っていたのですが、昨日は居間のサッシの前でうつ伏せになっているおじいちゃんを発見!(ToT)

 外から声をかけると、返事はあるものの動けないとのこと。

 こりゃ、ガラスを割って入るしかないかな?と思って、隣の部屋のサッシを開けようとしたら開いたので、そこから侵入に成功。

 意識はしっかりしているのに体が動かないと言うので、(体が大きくて動かせないので)うつ伏せのまま診察して、後輩のいる病院へ連絡したら受けてくれると言うので、救急車を呼んで…(後輩に感謝)。

 長く住んだ家に愛着があるのはとても良く分かりますけど、老いては子に従え…。結局は緊急での入院や入所になるので、まわりの方が「そろそろ心配…。」と言い始めたら、素直に入所するとか、常に第三者に介入してもらうとかしないとね。

 結果的には大事に至らず、脱水のため一週間くらいの入院で済みそうですけど、退院後のことをしっかり決めないと。

 老後を心配して、さっさとご夫婦で入所してしまう方もいれば、絶対にそういう所へは行かない!と頑なに拒む人もいて、、「私の老後はさっさと海の見える施設にでも入ってしまおう!」と決心した往診での事件でした。

 老後は、、

正しく自分で判断出来て、
 自分でしっかり動けるうちに、
  安全に暮らせる環境の確保 !

 …ですなぁ。

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