お看とり…

 日曜日の早朝、4時過ぎに患者さんのお宅へ訪問して、お看とりをさせていただいてきました。

 こ夫婦で当院に通院されていて、10年前にご主人が当院の待合室で心停止になってなんとか救命したので、とても強い印象のご夫婦でした。

 その2年後にご主人は亡くなりましたが、奥様だけ通院されていて、最近になって癌があることを私に逆告知…。

 胸にしこりがあったのをご自分では気づいていたのに、「家族に迷惑をかけたくなかったから。」と、ずっと隠していたようです。(今思えば、診察の時に絶対に胸を見せなかったなぁ…(ToT))

 半年くらい前から動けなくなったために訪問していましたが、私が来るという日には、きちんと髪型を整えてお化粧をして待っていたそうです。本当に笑顔の素敵な凛とした方でした。なのに私はいつも同じ白い半袖ポロに安っぽいチノパンという格好…(^_^;)

 木曜日の夜から危なかったので、お酒も呑まずに呼び出しの待機をしていましたが、不思議ですよねぇ…。
 昔から人が生まれるのは満潮の時で、死ぬのは引き潮の時だと言われていますけど、点滴も何もしないでいると、本当にその通りになります。

 金曜日の夜、土曜日の夜と、本当に長い付き合いだったせいか、その方の夢を見ました。

 夢の中で、「急にお呼び立てすることになって、本当に申し訳ございません。」とおっしゃるのです。

 そして私は早朝に呼ばれる気がして、土曜日の夜に早々に就寝。そして早朝の4時過ぎにやはり電話がかかってきました。

 以前にも、ずっと来られていた高齢女性の患者さんが、亡くなる前日の夜に当院に会いに来て下さったことがあります。(それは夢ではなくて起きていた時、生き霊という形?でしたけど…。)

 一生懸命診ていると、そんなことがしばしばあります。

 医者って不思議なお仕事…。

 でも、若い女性は夢でも現実でも会いに来てくれないんだよなあ…(^_^;)